芝生の効果

環境に対する効果

熱的環境の改善

校庭に使用されている在来の被覆資材は夏の好天日では乾燥していれば表面は60℃を超すことも稀ではない。人工芝は更に高温になり73℃にもなる。 しかし、密生した芝生は35℃以上になることは無い。しかも、芝生の葉からの蒸散作用により、周辺の温度を下げてくれる。
校庭の一部を芝生地化した学校の校長先生の話です。運動会の練習をしていた時の話です。子供達は練習を終わると皆芝生の上に集まってきて、「あー涼しい」と言って寝転ぶそうです。火照った体を冷しに来ているのです。

光の照り返しの防止

裸地やアスファルトの校庭は太陽光がまともに照り返し、「まぶしさ」が、視環境を阻害する。芝生に覆われていればこの様な事はまったく在りません。

空気の質の改善

芝生の光合成、呼吸、蒸散などの生理活動によって、CO2の吸収、O2の供給、大気の汚染物質の除去、マイナスイオンの生成など大気を浄化させる機能ももつ。しかしながら数値で表せるるほどの効果はないが心理的な影響は大きい。

騒音の緩和

校舎のコンクリートに囲まれた校庭では児童生徒が発する声も集団になるとかなりな音圧レベルに達し、周辺に騒音公害を撒き散らす事になりかねない。芝生は吸音体であるので騒音を減らす事ができる。

飛砂の防止

裸地の校庭では数日晴天が続くと表面が乾燥し、飛砂が発生する。利用者にとっても不快であり、近隣の住宅地では洗濯物を汚し、室内にも砂埃が入ってくる。当然教室や廊下等にも入ってくる。 夏暑くて自然の風を入れたいときも窓もあけられない事態も起きている。校庭を芝生にすればこの様な事は無くなる

雨水の浸透能が高まる

降った雨を地中に浸透させる事は環境を守る意味で非常に大切な事である。裸地の校庭は硬く締め固められておりほとんど雨水は浸透しないが、芝生は茎葉を伝い芝生の根によって柔らかくなった土に徐々にしみこんで行く。

「ぬかるみ」化の防止

裸地の校庭では降雨があると表面に水分を多く含み、一部水溜りが出来、そのまま使用すると更にぬかるむ。
芝生の校庭は、水が徐々に地中にしみこんでいくので「ぬかるみ」はほとんど出来ない。

霜柱の予防

少し寒い山間部のグランドは冬季は霜柱の発生でお昼前から霜柱が解けグランド全体がぬかるみ状態になり使用不可能になる。芝生に覆われば、この様な事はなくなる。芝生の葉の間に滞留する空気が断熱の役割を果たし、地温の低下を防ぎ、霜柱が立たなくなる。

健康に関する効果

心理生理的効果

緑に囲まれた芝生地では、緑の乏しい空間に比べ一定運動後の回復率も早く、持続性も高まると云う実験結果が出ている。緑の芝生は、目も心も癒される事は、経験的にみとめられている。

運動意欲の増進

一面の緑の芝生を見ると、人は気分が高揚し、自然とその上で駆け出したくなる衝動を感じる。運動不足が指摘される児童生徒にとって、芝生に覆われた校庭は、運動したいと云う衝動にかられ、結果として運動不足の解消になる。

糖尿病の予防・治療

食生活の変化,運動不足などが原因して,今までは成人病との範疇にあった糖尿痛が,児童・生徒という若年齢層にまで拡大している現状がある。アメリカなどでは以前から糖尿痛の治療の1つとして,ゴルフ場や公園緑地の芝生の上で素足で数カ月間,毎日1~2時間散歩させるという方法が採られてきたといわれる。運動と裸足の足裏を芝生の茎葉で刺激することで血糖値の低下を促すという仕組みである。児童・生徒のみならず教職員にとっても益のある効果である

眼病の予防

先の環境に関わる効果の項でも述べたように,裸地の校庭から発生する飛砂はさまざまな支障をもたらし、なかでも人の目に入れば眼球を傷つけたり,トラコーマなどの眼病を起こしたりする。芝生化によって,その原因である飛砂を防ぎ,眼病の予防にもなる。例えば,校庭の芝生化の先進地でもあり,桜島の粉塵で悩まされている鹿児島でもその効用としてトラコーマの羅病率が低下したといわれている。

傷害防止

アスファルトコンクリートや裸地の校庭では,運動時,転倒すると,すり傷や打撲などでケガを負うことが多い。芝生であれば柔らかい茎葉がその緩衝の役目を果たし,傷害の発生から護ると同時に,スポーツへの積極性が養われるという効果も期待できる。

衝撃の緩和

アスファルトコンクリートや裸地の校庭では,表面が硬いため,運動時にそこにかかる人間の荷重がそのまま衝撃となって足首や膝,腰に跳ね返ってくるため足の関節や腰を痛めやすくする。芝生では,その表面にかかる衝撃も膨軟な茎葉と土壌からなる表層部に吸収され,そのような現象もやわらぐ。
スポーツをする子供達がよく罹る病気にオズグット病がある。成長期に過度に運動する事で起こる病気です。明確なデーターはまだありませんが、足にかかる衝撃を和らげる効果からこの病気に罹る率は減るものと思われる。

教育的効果

自然の感触をもたらす

芝生の表面は軟らかく,歩いたり運動をすると,自然の草の上を踏み歩くような感触を体感でき,横たわれば,草の匂いや草いきれも感じられ,自然の息吹を味わうことができる。

児童・生徒の体力向上

芝生の校庭は自然に子供達の校庭での活動を活発にさせる。近年子供達の体格は大きくなり背も高くなっているが体力は年々衰えている。
体力の低下.pdf"(文科省の発表)
これは子供達が外での活動が少なくなっているからである。また子供達の活動を観察すると、芝生の上では走りまわったり、追いかけっこしたり、じゃれあったりで、自然に反射神経や筋力の鍛錬が出来、基礎体力の向上に資している。ある学校では倒立が出来る子が大変増えたそうです。

自然教育の場となる

校庭が芝生化されれば,児童・生徒にとっては,最も身近な自然の断片と接する機会ともなる。芝草が成長すること,雑草が侵入,繁茂したり,刈込や除草作業の様子を見て植物の世界や自然の有様に少しでも関心を持ち,維持管理の大切さや,踏み荒らすことによって芝生が損傷される様子を見て,自然のもろさや自然を守る大切さなどを何となく感じてくれれば,芝生そのものが教育的効果があり,芝生の校庭が自然の教室となる。

新たなコミュニテュの形成

芝生の校庭は新たなコミュニティを形成するきっかけとなる。芝生の利用を通して児童・生徒同士が触れ合い,じゃれ合い,また,先生と児童・生徒との触れ合いの機会が増す。さらに,保護者や地域の住民の人達とともに参加して行う維持管理作業に加わることによって,父母や地域の住民と学校ともコミュニケーションが図れる絶好の機会となる。そのように芝生の校庭には人が集まりやすい雰囲気がある。