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オスグッド病

《解説》

  膝の下側に痛みと腫れがあり、年齢を考えるとオスグッド病(Osgood-Schlatter 病)と考えられます。オスグッド病は、大腿前面の筋肉(大腿四頭筋)が膝下の骨に付着する所(脛骨粗面)での障害で、成長期(10代前半)のスポーツを行う少年によくみられます(図1)。
  成長期ではこの付着部が軟骨であるため、スポーツなどで大腿四頭筋の引っ張る力が繰り返し加わると炎症や剥離が生じ、その部分が突出してくるものと考えられています。したがって、骨が成長してしまうとこのような障害はなくなってしまいます。多くは痛みがスポーツ活動と関連しておりover-use(使いすぎ)が原因ですが、足のアライメントが悪いと(たとえばX 脚、O 脚、回内足など)症状が出やすいことがあります。

《処置》

   この障害はover- use が原因ですから、先ず、安静をとることが重要です。自発痛のある人は運動を中止し、運動痛があってもスポーツ活動の一応できる人は運動量を減らし痛みの出る動作を中止します。先ず練習時間を1/2にして2 週間単位で症状をみて再び練習量を増やしていきます。予防や症状の軽減にストレッチングを励行することが重要です。運動後の痛みに対しては練習後のアイスマッサージや消炎外用剤を用います。またストラップ(オスグッドバンド)やヒールウエッジ、テーピングも有効なことがあります。痛みのなかなか治らない場合は局所へのステロイド注射やギプス固定、手術も行うことがあります。
 

《予防》

   大腿四頭筋のストレッチングが重要です(図2)。運動時痛、症状再発防止に対して有効で練習前後に行います。また衝撃吸収能のよい靴を使用し、足のアライメントの悪い人は足底板やヒールウエッジを装着します。
 

《鑑別疾患》

   ジャンパー膝、膝蓋軟骨軟化症、離断性骨軟骨炎、棚障害など
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